社長日記
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2010.04.30

動かないことが 仕事

入院を 承諾すると

承諾と言うより 今の俺には それしか選択肢はなかった。

 
 
CTを撮り 1キロの重りで首を引っ張られ

耳の両脇に 

砂塊(さのう) =>すなぶくろ

を置いて、身動きできない状態で診察のベッドに寝ていると

 

かみさん到着

「入院だって?」


看護師さんにベッドを押してもらいながら、病室へ


顔を固定され、おもりで顎を引っ張られてる 俺に向かって
 
 
かみさん
「面白い顔」


   「面白いはねぇだろ」


ほどなく、病室到着

 

先生から 「今晩は、点滴だけ、明日昼ぐらいから食事かな」

担当の若い看護師のTさんから、かみさんへ今後の説明があったらしい

 
看護師さん

「御用があったら、遠慮なくこのボタン押してくださいね」
 

   「は~い」

   「さみしくなったら 押してもいい?」

など 冗談言って 余裕を装ってはいたが

 
とりあえず やることないから 

かみさん 師匠 古ちゃん 宿に帰ってもらう。

 
「明日また来るからね ばいばい」

 
  
3,4週間このまま???

と言われても、現状の把握はできてなかった。

 
今頃、みんな酒盛りしているだろうな

なんて思っていると
 
 
夜  心配なことが・・・・・・


   痛くて寝れないし

それより


   も も もようしてきたのだ


 ど どうするんだ?
 


そうだ


このボタンを押すんだ


恐る恐る 押すと
 


看護師さんが すぐ来て

「伊藤さ~ん どうしました?」


   「お おしっこ」
 
どうするんだろう?

まだ、心の準備ができないまま


「はい、 腰あがりますか?」


   「はい、なんとか」


間髪いれずに、ズボンとパンツを

さ~っと 下ろされ


つづいて


「はい ごめんなさいね」



我が息子を、つまんで、何かの中へ


何も見ることできない状態であるが、


自分の息子が尿瓶らしきものへ


手を誘導され その2つを自分で持って


「終わったら、また呼んでくださいね」 


こちらの 動揺とは 関係なく 事が進む

 
 
看護師さんって

   「すご~い」


 
さらに 次のステージへ 《未知との遭遇》
 
 
 
その日の夜中 痛さのあまり
 
 
また、ボタンをプーッシュ


べつの 若いと思われる 看護師さん登場

「伊藤さ~ん どうしました?」


   「痛くて、な な なんとかして~」

 

「じゃあ、座薬入れましょうか?」


座、座薬? もしかして ?

またもや初体験?


また、間髪いれずに

「はい、腰あげて はい」


   「お~ きたーーー!」

緊張ーーーーー


そこへ
「はい、 力抜いてください」


あれ、妙な感覚

 
 
病みつきになったわけではないが、
 
 
それから3日間は、痛くて眠れず 座薬

いや  看護師さんのお世話になった。


座薬のおかげか、少し眠れ、


最初の一夜が明けた。


 

朝になると、
 
また、新しい看護師さんに


例の お願いをした


今度は少し慣れて、自分から、腰を上げると


「ありがとうございます。はい、失礼します。」


あの お仕事をしていただいた。


息子の3度目のお披露目


もう慣れたな
 
 

な~んて 思っていると


また、また 今度は、2人の美女が登場

 

何するんだろう?


と 考える暇もなく


「はい、腰あがりますか?体洗いますね。」


あげた瞬間に、
「はい、失礼します。」

ズボンとパンツをおろされ、尻の下に何かを入れた。


ほどなく、

「失礼しま~す」

の言葉の後


なにやら、息子をつまんだり引っ張ったりしながら


お湯らしきものをかけながら、

二人の美女が、いじくりまわす。


何も見えない俺は、されるがまま


心の中で 「気持ちいいーーイ」

「はい、終わりました。」

あぁ びっくりした。

衝撃的な入院2日目の朝

   ほどなく

またまた、かわいい看護師さんが、

「今日担当の Tです。」


本当は、ここの看護師さん みんなマスクしているから、目しか見えない。


残念 残念


2日目 日曜日、担当のかわいい看護師さん(確認はできないが)に

小部屋に移してもらった。


と 言っても 見えるのは、相変わらず 天井のみ

 
 
昼 食事が出た

看護師さんが、メニュー読み上げてくれるが もちろん見えない。

残念


ご飯は、看護師さんが、食べさせてくれるが・・・・・

これが食えない

よく考えたら、寝て食べたことなどない。


まず 飲み込めない

よ~く 噛んで 噛んで

何とか飲み込む。


まるで無重力の宇宙での食事だ

行ったことはないけど。


そうだろうと確信した。


宇宙飛行士は大変だ

と 勝手に思った。

 

なんとか 三分の一ぐらい食べたところで

   「もう 無理」

と ギブアップ


よく考えたら、1キロで顎も引っ張られているんだから

口開くのにもいつもより力がいるのだ。
 

このまま、3週間も食事したら

かたぎりはいり になっちゃうかも

 
 
など 考えていると


そのあと さらなる 試練が

   『 は み が き 』


いったいどうやるの?


これがすごい


寝たまま 歯を磨くのは何とかなるが

さて 問題は

 
   『 う が い 』 だ


これも上を向いたまま (頭は動かせないから)


ストローで、コップの水を吸い込み
 
 
うがい
 

これをまたストローで吐き出す

これを数回繰り返し 

終了


 
 
 

天井を見つめて、動けない

 大変 大変


整形外科のW先生
(最初に診ていただいた先生 ようやく少し落ち着いたので
 名前の確認が取れた)から、
 
 
「仕事だと思って、動かないでください」


普段人一倍動く 俺にとっては
 

地獄

こんな日が、3,4週間も続くと思うと・・・・・


ふと 松山千春の「窓」が頭に浮かぶ

「小さな窓から見える
 この世界が 僕のすべて
 空の青さはわかるけど・・・・」


おれには、空の青さどころか、窓も見えねえ

天井だけだ

 

午後、かみさん たちが東京へ帰るついでに寄った。

「大丈夫? 今日は帰って、明日また来るよ」


   「いいよ、何もしてもらうことないし
    看護師さんが、すべてしてくれるから」


   「用事が出来たら、呼ぶよ
    3,4週間も この状態で ここで寝てるんだから」
 

   「会社のみんなと、SEPさん連絡して
    明日のゴルフキャンセルもたのむよ」
 
  

と 言って、みんなを見送った。

実際は見送るんじゃないけど

   天井しか みえね~

 
 
こうして2日目 日曜日


終了


伊藤社長 株式会社サイス
代表取締役 伊藤 和彦


山梨県山梨市 出身
昭和32年3月生
うお座 B型
座右の銘 「百事如意」

上智大学 大学院(制御工学)修了/スキー SAJ1級/ゴルフ/マラソン/フルマラソン 16年連続完走 ベストタイム 3h22m23s(@河口湖マラソン)/酒/Human Control
(平成20年5月現在)

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